2004年3月28日。ゲームマーケット会場にて。派手なゲームを遊んでいる人達がいました。「何のゲームだ、あれは？」。どこかのホームページで見覚えがあるような…、そして家に帰り、検索…発見！そう、そのゲームこそが、今回紹介する「ハリウッド」でした。あのライナー・クニツィア先生の競りゲームで、調べてみれば見るほど面白そう、ということで、早速funagainに注文しました。
この「TRAUMFABRIK」（邦題：「ハリウッド」）は、初版のみのタイトルで、（商標権の関係で）第2版では「Fabrik der Traume」と名前を変えています。ゲームの内容自体は変わりないようですが、初版の良い点は、このゲームに出てくる映画（ベンハー、十戒、キングコングなど）の時代の音楽CDが同梱されているということ。このCDをBGMとして聴きながら、ゲームをプレイすると、もう雰囲気が否応なしに高まります。
このゲームでは、各プレイヤーは映画プロデューサーとなり、映画作りを行います。質の高い映画を作ったり、他プレイヤーより早く特定のジャンルの映画を作ったりすると、それに応じて映画賞（＝勝利ポイント）が得られます。ゲームを通じて最も多くの勝利ポイントを獲得した人が、ゲームの勝者です。
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各プレイヤー、３つずつ映画の台本を受け取り、その映画を完成させることを目指します。映画を完成させるには、監督、役者、カメラスタッフ、音楽家などを集める必要があります。ゲームボードには、毎ラウンド、映画の完成に必要なスタッフタイルをランダムに配置し、競りにより、獲得していきます。競りの詳しい説明は省きますが、競り落とした人は、契約書チップを支払って、スタッフを獲得します。（監督ほか）スタッフにも良し悪しがあり、優秀なスタッフほど多くの星マークがタイルについています（下の写真参照）。できるだけ優秀なスタッフを揃えて映画を完成させた方が、賞を取る確率は高くなりますが、競りの費用もそれだけ高くつくことになるでしょう。スタッフタイルを獲得したら、それを自分の台本の上に配置します。台本上に各スタッフを配置したら、一つの映画の完成です。完成させたら、また追加で別の台本を受け取ることができます。
ゲームは、４ラウンド行われ、各ラウンドで、優秀作品賞などを決めます。一つの映画が、数ラウンドを通じて賞を取ることもあります。４ラウンド終え、各映画賞を決め、ゲーム終了となります。 |
このゲーム、コンポーネントが非常に良い出来です。ボード、タイル、台本、賞の駒…と各コンポーネントが、どれもゲームの雰囲気作りに一役買っています。デザインも良く、遠くから見ても惹かれる派手さがあります。更に、BGM用CDまでついている凝りようです（願わくば、全てのボードゲームに、BGM用CDをつけて欲しいくらいです）。更に更に、（このゲームに出てくる映画＆スタッフはやや古いのですが）BoardgameGeekで、最近の映画スタッフのタイル画像（メグ・ライアン、ジュリア・ロバーツ、スピルバーグ他）や台本（タイタニック、トゥームレイダー他）を入手することができます。それら知っている映画で遊ぶことで、また違った感じで、この競りゲームを楽しむことができるのは間違いないでしょう。
今回は、３人で遊びましたが、競りゲームにしては珍しく、２人でもそこそこ楽しめます。映画好きの方に、競りゲーム好きの方に特にお薦めのゲームです。次々とゲームを出すクニツィア先生のゲームの中では、私の最も好きなゲームの一つです。バランスもとれていて、競りゲーム全体の中でもピカイチです。
（2004年6月12日・記）
データ
Reiner Knizia作
(c)2000 Hasbro International Inc.／２−５人用／
１２歳以上／４５分 |
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