モレ〜ル


 珍しく国内ゲームの紹介です。「ゲームマーケット2003」(年に一回国内で開催されるボード&カードゲーム中心のイベント)で購入した逸品。ホームページを巡回していて、このゲームの発売を知り、面白そうだったので、つい現地で購入。あとで知った話ですが、当日は25部限定の販売で、開場後わずか8分で売り切れたといういわくつきのゲームです。

 一言で言うと、トイレに行くのを我慢しながら帰宅するゲームです。お腹の具合を示すステータスカードがあり、7段階でお腹の具合が表示されています。次第にお腹の調子が悪くなり、最終段階に達した(我慢できなくなった)人の負けです(もちろん、ゲームの中での話ですよ)。

 ステータスカードと別に数字の書かれたカードがあり、これを各自4枚ずつ持ちます。ルールは簡単、やることは二つ。(1)カードを1枚、場に出す。(2)山札から1枚、手札に補充する。以上。場に出された数値はどんどん累積されていき最初に30を超えた人が、お腹にダメージを受けます。次は60を超えた人、最後に90を超えた人がダメージ、と3回ダメージを受ける瞬間が訪れます。ダメージを受けると一段階お腹の調子が悪化。ルールの基本はそれだけですが、中には「寒い風」(冷たい風を受け、全員お腹へのダメージをサイコロでチェック)などの特殊カードがあり、ゲームを盛り上げます(?)

 カードは、よく出来ていて色合いも非常にまとまっています。そしてデザインもゲームのイメージをよく表しています。極めつけは、ゲームの名前でしょうか。「モレール」という一見フランス語風の響きのタイトルに、作者のセンスの良さを感じとることができます。そしてこれほどこのゲームにマッチしたタイトルは他に思い当たりません。敢えて不満をあげると、紙質の悪さでしょうか。ただのやや厚手の紙に両面印刷という形なので、耐久性に不安が残ります。

 最後に一言。見た目も作りもチープですが、面白さは決して市販のカードゲームに負けていません。手軽に遊べて、それなりに盛り上がるので、旅行先などでわいわい楽しむゲームとして特にお薦めです(ただし、食事の前後にはお薦めしません)。

                   (2003年4月14日・記)

 データ
 のーべー作
 (c)2003 King's Court/3ー6人用/(足し算ができる年齢)
 30分程度