今回は、前作カルカソンヌより千年前にさかのぼった原始時代を背景としています。人々は狩りをし、木の実や果物を採集し、魚を捕らえ…そういう世界です。イラストレーターは前作とは違うようですが、ほのぼのとした良い雰囲気という点では、前作に一歩もひけをとらず、パッケージ絵をそのまま額に入れて飾っておきたいほどの出来です（右の写真参照）。
基本ルールは、前作のカルカソンヌと同じ。裏向きの地形タイルの山、ボーナスタイルの山をつくり、自分の手番に１枚ひきます。それを隣のタイルと絵が合うように並べていきます。ひいたタイルの上に、自分の人形の駒か、或いは家の駒を配置することができます。
森のタイルには、ゴールドの描かれたものがあり、その森を完成させると、ボーナスタイルを一枚ひき、続けてプレイすることができます。ボーナスタイルは、きのこの森だったり、虎を追い払う火だったり…、と色々な特殊効果があります。
また草原には、鹿、野牛、マンモス、虎などの動物がいて、そこに人形の駒（ハンター）を配置すると、ゲームの終了時に得点が加算されます。ただし、虎は鹿を食べてしまうので、できるだけ避ける必要があります。最後に得点の多い人の勝ちとなります。
このカルカソンヌは、タイルの質、デザイン、木駒、得点ボード、どれをとっても一流品です。各コンポーネントは、前作を上回る出来で満足できるでしょう。タイルの種類もカルカソンヌ拡張版が最初から入っていると言った感じで豊富です。
プレイ感は、前作の発展型という感じなので、前作が好きな人には間違いなくお薦めできます。戦略性、偶発性も若干あがっています。ただ２作目なので、前作をプレイした人には、１作目ほどのインパクトは感じられないでしょう。それでもやっぱりカルカソンヌが好きな人には是非プレイして欲しいゲームです。
（2002年12月 1日・記）
データ
Klaus-Jurgen Wrede作
(c)2002 Hans im Gluck／２−５人用／
８歳以上／３０−４５分
